キャンピングカー・RVの歴史

家族旅行の際に最適なキャンピングカー。キャンピングカーは、アウトドアを中心としたレジャー向けの車種を意味するRV車とも呼ばれることが多く、家族で休暇を過ごすにはピッタリです。

そんなキャンピングカーは、いったいいつ頃から普及し始めたのでしょうか?本記事では、キャンピングカーの誕生から近年までの歩みまで、キャンピングカーの歴史を簡単に紹介します。

キャンピングカーの始まり

キャンピングカーの始まりは幌馬車だとされています。幌馬車とは地続きであるヨーロッパで長距離を移動する際に使用されていた移動手段のことです。これが1875年ごろの出来事だとされています。

そして、時代の流れとともにアメリカへ伝達、動力源が馬から車へと変化をしていき、キャンピングカーの誕生へとつながっていったのです。

キャンピングカーの登場

1910年くらいになると、車を使用したキャンピングカー本格的に誕生し、幌馬車が姿を消し始めます。キャンピングカーを製造したメーカーにはPierce-Arrow社などがあり量産を目指しましたが、まだまだ長距離の移動には対応できていませんでした。

そして、1960年代になると、長距離移動を可能にした世界初の本格的なキャンピングカーがウルトラ社によって開発されたのです。その後、用途の多様化に応じて、フィフスホイールトレーラー、トラベルトレーラー、モーターホーム クラスA、パークトレーラー、モーターホーム クラスCなど、多くのタイプのキャンピングカーが誕生しました。当時のキャンピングカーの躯体はほとんどが木製だったとされており、現在のものとは大きく異なりました。

そして、キャンピングカーは富裕層を中心に人気を集め、それまで旅行の際には列車を使うのが一般的だった旅行のスタイルが少しずつ変化し始めたのです。

日本へのキャンピングカーの伝達

はじめ、キャンピングカーはアメリカ、ヨーロッパでのみ生産されていました。しかし、1950年代になると日本国内での生産が始まります。

日本で初めて生み出されたキャンピングカーは画家の桐野江節雄氏による「エスカルゴ号」だとされています。これは、絵の修行のために海外を転々としていた桐野江氏が、より移動を楽にするために考え出されたといわれています。

そして、1958年に日本をたった桐野江氏が1963年に帰国すると、日本オートキャンピングクラブ、日本オートキャンプ協会の協力のもと国内でキャンピングカーが普及していきました。桐野江氏はキャンピングカーの使用にあたり、マナーの普及やルールの確立にも尽力したとされています。

現在のキャンピングカー

現在では、キャンピングカーは輸入、国際生産の両方を行っており、需要は伸び続けています。2017年には国内キャンピンカー保有台数は10万台を超え、キャンピングカーの総売上合計金額は424億を超え、過去最高記録を更新し続けています。キャンピングカーは主にシニア世代から人気であり、温泉地や観光地を簡単に巡れるようになった、ペットとの旅行ができるのがうれしい、といった声が寄せられています。

そして、こういったキャンピングカーの需要の伸びに伴い、東京キャンピングカーショーといったイベントが開催されるほか、山梨県や北海道をはじめとしてRVパークが誕生しています。